概要
前回までに、素材を分割して、ハイライトを切り出す作業をしました。
この動画を一度通しで再生してみると、切り取った場所がぶつ切りになっていて違和感があります。
特に走行シーンで急に変化があると、一瞬ですが「何があった」とびっくりします。
そこでシーンの転換「トランジション」を使って、その違和感を減らします。
一番簡単なのはクロスフェード
今回は自動リップルが有効になっている状態で説明をします。
クロスフェードにする方法は簡単で、後ろ側のイベントを、前方向に、重ねるようにしてドラッグをします。
今回は分かりやすいように5秒ほど重ねましたが、ばってんのような線が出てきたと思います。
この状態で再生をすると、ゆっくりとシーンが変化することが分かります。これがトランジション(画面転換)ができている状態です。
自動クロスフェードのオンオフ
少し余談になりますが、VEGASは素材を重ねたときに、上記のようにゆっくりと交差するように変わるトランジション「クロスフェード」が有効になっています。
これは、最下部にある「自動クロスフェード」のボタンでオフにすることができます。
オーバーラップとは上記のように重ねることです。
他のトランジションを使う
クロスフェードは便利なのですが、これだけでは飽きてしまいます。
VEGASには、豊富な画面転換が用意されているので、それらも適宜使うと、画面に変化が出ます。
まずはトランジションを入れたい部分を作ります。作り方は、先ほどのようにイベントを重ねます。
こうすることで「ここで画面転換だよ」と指示ができるようになります。
トランジションの一覧は、初期画面であれば左上に「トランジション」のタブがあります。そこをクリックすると、トランジションの一覧画面が表示されます。
- Qトランジションのタブがない
- A
「表示」→「ウインドウ」→「トランジション」で表示されます。
後は好きなトランジションを選んで、トランジションを入れたいところにドラッグアンドドロップをします。
ドラッグアンドドロップをすると、自動で適用されたクロスフェードは無効になり、選択したトランジションが有効になります。
冒頭と末尾にトランジションを入れるには
イベントを重ねることで自動クロスフェードが有効になり、そこにトランジションを入れることができました。ところが冒頭と末尾には重ねるイベントがありません。
少し手間はかかりますが、フェードを手動で作り、そこにトランジションを入れることができます。
イベントの先頭と末尾の角に、水色の三角形があります。そこにマウスポインタ―を移動させると、マウスポインタ―がかまぼこのような形になり「フェードインオフセット」というラベルが出てきます。この状態でドラッグをします。
S字の曲線が出てきます。これがフェードインオフセットです。
実は、先ほどイベントを重ねましたが、その際にはVEGASが自動でこの作業を両方のイベントに適用させてくれていたんですね。ありがとう、VEGAS。
あとは先ほどと同様に、好きなトランジションをドラッグアンドドロップすると、冒頭と末尾にトランジションの効果をつけられます。
トランジションを削除するには
トランジションを入れたものの、削除したい時があります。
トランジションの右側にある「トランジションプロパティ」をクリックします。
削除したいトランジションを選択した後、右側にある「fx ×」をクリックします。
トランジションが削除され、フェードに戻ります。
このプロパティを開いて、削除する(または追加する)方法は、トランジション以外でも有効で、よく使うので覚えておいて損はないと思います。
さて、ここで一度動画を再生してみてください。
何となく車載動画っぽくなってきた感じがしませんか。
「たったこれだけでまだまだ」と言う方もいるかもしれませんが、車載動画で言えば「このシーンの切り出しが一番重要」です。何せ車載動画なんです、車から見える景色が一番重要です。自分がいいと思ったシーンを切り出した動画は立派な車載動画です。あなたが選んだ景色を誰かと共有できるんです。
ただ、この状態では自分しか見られません。もったいないですね。
そこで今度はこのプロジェクトを出力して、動画ファイルにしてみましょう。
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