車載動画の作り方2024年版 ~完成までの流れ~

車載動画での基本的なスタンス

 自分は、車載動画を作る際にいくつか決めていることがあります。

鹿児島(または行ったところ)の良いところを紹介する

 これが一番の中心です。行ったところが良かったよ、ということを伝えたいと思っています。したがって「良かったところ」を紹介することになるので、ネガティブな表現はできるだけ避けています。
 これは「正直に感じたことを伝えることが悪い」ということではなく、自分の車載動画の軸がぶれてしまうのでしないということです。後述しますが、セリフを完成させるまでも何度か修正をします。少しでもネガティブだと思ったシーンは、思い切ってカットすることもあります。

つづみちゃんの可愛さを伝える

 サブのテーマがこれです。
 実際とてもかわいいのですが(ここ重要)、それをどうやって伝えるかなぁと思ったりします。
 立ち絵を何度も作り直したり、声の調整を変えたり、セリフにちょっと何かを入れたり……いろいろとしています。

大まかな流れ

 以下は車載動画を作る大まかな流れです。せっかくなので、できるだけ細かく説明をしようと思うので、長くなりますがご了承ください。

旅記録を作る

 Obsidianに出来事をできるだけ書きだします。

 これはツーリングの途中だったり、終わってからすぐに書きます。忘れないうちにできるだけあったことを書くようにしています。
 自分は動画の投稿がツーリングをしてから半年以上経ってからになるので、ここでできるだけあったことや感じたことをメモしておくようにしています。余裕があれば、つづみちゃんがどういう反応をするだろうかといった、編集のメモも書くようにしています。
 人間の記憶なんて本当にあいまいなもので、思い出せないことが多いです。せっかくツーリングに行って、いろいろと感じることがあるので、それをできるだけ動画に入れたいなと考えています。

素材(動画と写真)の整理

 写真と動画は、Picmvを使って、写真と動画に分けて、それを日付ごとにフォルダを作って管理しています。

 車載動画は、他の実況動画と比べて素材が膨大になる傾向があります。上記の通り、自分は半年近く素材を寝かせてしまうため、日付ごとに管理をしないと探すだけでも大変です。
 Picmvは、拡張子で保存場所を分けることができ、その中に日付ごとにフォルダが作れます。自分の場合は、動画はムービーフォルダ、写真はピクチャフォルダに分けてあります。

 最終的には好みの問題だとは思いますが、整理のパターンをしっかりと決めておいた方が、バックアップなども効率的にできると思います(バックアップの話は長くなるので、また別の機会にします)。

 写真の現像は、Nikon純正のNX Studioを使っています。最近ものすごく重いので、Lightroomを契約しようかと本気で悩んでいます。友人からは「いいぞー」と言われているので、本当に悩みます。
 後述する動画編集ソフト(Vegas Pro)はRAWも読み込みができるのですが、動画重くなるので、JPEGに現像をして使っています。

動画編集ソフトで素材を並べる

  1. 動画編集ソフトに動画を読み込む。
  2. 使いたいシーンをトリミングする。
  3. 写真を読み込む。

 ざっくりとですが、上記の3手順で動画の骨格を作ります。使いシーンなどは、前述の旅記録を見ながら確認をします。

 この時点で、動画は大体10分未満になるようにしています。ただ、大体は5分ぐらいになることが多いです。動画の長さは5分ぐらいがちょうどよいかなと思っているので、この時点でそれぐらいになるようにしています。

 自分は動画編集にはVegas Pro Editを使用しています。この10年近くずーっとこのソフトを使っていたので、他のソフトが使えない体になってしまっています(つらい)。車載動画を作る上で「これがあるから便利」というものはありませんが、全体的に動作が軽く、レンダリングもそこそこ早く出力してくれます(画像サイズが大きいとノイズが乗る問題はどうにかして欲しい)。

セリフを作る

 動画の骨格ができたところで、セリフを作ります。

 以前はCeVIOで直接入力をしていましたが、今はまずメモ帳にセリフを入力しています。メモ帳はWindows11でバージョンアップされて、自動で保存してくれるようになり、とても便利になりました。またデスクトップはOneDriveで同期するようにしているので、スマホでセリフの確認と修正ができます。電車通勤なので、通勤中にセリフチェックができるのは助かっています。

 このセリフを作るときに気をつけているのが「現在形か進行形でセリフを作る」です。旅をしている感じを出すために、過去形は使わないように気をつけています。
 具体的には「〇〇に行きました」ではなく「〇〇に来ました」、「□□がいました」ではなく「□□がいますね」といった感じにします。ちょっとした違いですが、一緒に旅行をしている感じになればいいなぁと思って気をつけています。

 こうして、メモ帳である程度セリフができたら、CeVIOにコピペして、音声の調整作業をします。
 音声は、できるだけ感情に起伏がないようにしています。編集がめんどくさいというのもありますが、感情値よりも、アクセントの調整を優先しているためです。例外として、途中でいい景色に出会ったときなどは嬉しい感情を出すようにしています。嬉しい時には嬉しい感情を出すつづみちゃんでいて欲しいからです。

 セリフのベースはできているので、あとはほぼ声の調整だけ……と思われるでしょうが、セリフも結構編集します。
 文字では違和感がなくても、声にすると違和感があることが多々あります。語尾の「ですね」が続いていると違和感がありますし、同じことを続けて言っていることに気付くことも多々あります。実際に読み上げないとわからないことが多いです。そうしたセリフに対する違和感、読み方の間違い、アクセントの違和感を何度も繰り返して聞くことで修正をします。

 自分の動画はシンプルなので、ちょっとした違和感が全体的な違和感につながると思っています。その中でも特に違和を感じやすいところが音声です(違和を感じるところがそれぐらいしかないとも言えますが)。ということで、できるだけここに力を入れています。
 ちょっとしたコツ……ではありませんが、一度音声を作ったら一晩は寝かせています。改めて聞くと「おかしいぞ」と思うところに気付けるんですよね。

 話はCeVIOに戻り、セリフは2つの方法でエクスポート(出力)をします。
 一つはWAVファイル。音声ファイルですね。これを作るためにセリフをCeVIOで作っています。
 もう一つは字幕ファイルであるSRTファイルです。これはプレーンテキストファイルですが、字幕用のファイルです。字幕のセリフだけでなく、開始時間、長さが記録されています。後述する動画編集ソフトVegas ProではSRTファイルのインポート(入力)ができます。これができるようになって、セリフの長さ調整をしないで良くなりました。ありがたいです。もし動画編集ソフトが対応しているのであれば、字幕はSRTファイルで出力するのがおすすめです(自動で連動してくれる機能があるソフトやプラグインがあるので、それが一番だとは思いますが)。

音声と字幕を入れる

 音声と字幕ができたので、動画編集ソフトに戻ります。

  1. 音声と字幕データをインポートする。
  2. 音声と字幕を背景に合わせて移動させる。
    この時に動画をさらにトリミングしたりする。

 といった感じで動画の基本的な部分を作ります。

 前述の通り、セリフより動画の方が長い場合には、動画を短くする。または音声のない字幕だけを追加するといった方法をとります。新しくセリフを作ることはほとんどありません。
 逆にセリフより動画が短い場合には、削除して問題ないセリフであれば削除します。どうしてもセリフが削除できない場合は、動画の方を伸ばすことがありますが、こちらもほとんどありません。

 これは自分がある程度基準がないと編集がぶれてしまうので、こうしようと決めています。
 セリフを追加してもいいのですが、そうすると際限なくセリフが増えそうですし、何よりも編集コストが増えて、編集が苦痛になります。そうならないために、自分はその編集コストをばっさりと切り捨てるか、コストが低い方を選びます。これは動画の投稿を続けるために取捨選択した結果ですね。定期的に投稿をするのであれば、どこかで省力化か編集コストの削減をしないといけませんから。

立ち絵を追加する

 セリフを入れたあとは、それに合わせて立ち絵を入れます。

 自分のやり方ですが、主に3つのレイヤーを使用しています。

  1. 基本的な表情のレイヤー。
    ベースとなるレイヤーを一番下におきます。
  2. 表情の差分レイヤー。
    口を開けたり、左右等を見ているレイヤーを2番目におきます。瞬きのレイヤーもここになります。
  3. 漫符(!とか?とか)のレイヤー
    感情を強調するレイヤーです。これがあるとアニメとか漫画風になります。

 ベースのレイヤーはぐいーっと伸ばすだけなので、作業の中心となるのは2の差分レイヤーです。
 画像を入れて、セリフに合わせて画像の長さを調整して、という作業をちまちまと繰り返しています。地味ではありますが、いろいろとした結果、Vegasでの編集であればこれが一番早かったです。急がば回れです。

 立ち絵は、CLIP Studioを使い、自分で描いたものを使用しています。以前は借りたものを使っていましたが、使用禁止になってしまったので「それだったら自分で描けば、二次創作だな」と思って描くようになりました。DIYの精神です。
 漫符も立ち絵にピッタリと位置が合うように自作しました。やはり自作が最強だなってしみじみ思っています。沼ですが。

細々とした編集を追加する

 以上が自分の動画の最低ラインの編集作業です。これにあと少しだけ編集をします。

写真の両端にぼかしを入れる。

 Vegasの「ブラックバーフィル」というfxを使っています。以前はレイヤーを重ねて、拡大して、ぼかかしをかけてとしていましたが、これ1発でできるようになりました。Vegasで一番活躍している機能だと思います。

ナンバーにモザイクをかける。

 自分が一番苦痛を感じる作業です……。
 自動でもできるのですが、Vegasはまだ認識が甘い部分があるので、ほぼ手作業でしています。

動画の左上に情報を追加する。

 観光地などの地名と住所を入れています。
 以前はQRコードも入れていましたが、「説明文にリンクを貼ればよいのでは?」と気付いてからは貼らなくなりました。あとめんどくさいというのが理由の8割です。

立ち絵に影をつける。

 時々ですが、立ち絵に影を付けることがあります。その時にはレイヤーが一番上に1つ増えます。
 これはVegasの編集レイヤーを使っています。これが実装されたことで、影をかけたりする編集が結構楽になりました。

レンダリングして投稿

 動画ができたら、レンダリングをします。自分はニコニコが中心なので、1080PのMP4ファイルで出力をしています。5分ぐらいの動画であれば、大体1GB程度の容量になります。

 そして動画を確認したら、ほとんどの場合ミスが見つかります(´;ω;`) この現象はなんて名前なんでしょうか。そうしたら修正をして、再度レンダリングをします。一晩おくと、またミスが見つかります。このままでは投稿ができないので、どこかで諦めましょう。

 ニコニコに投稿をする場合、タイトルと説明文以外にも、タグやコンテンツツリーなどの入力が必要になります。コンテンツツリーについては、親作品に通知がいき、飛んでくると嬉しくなるので積極的に入れた方が良いと思います。自分は小躍りします。

という感じで……

 ざっくりとですが、自分の編集についての流れでした。
 人によって、作り方は様々だと思いますが「動画編集はどうしたらいいのかわからない」という初心者の方や、「他の人はどうやっているのだろうか」と気になっている方の参考になれば幸いです。

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